2026-10-07

著者の服部ひろしは、会社員時代に燻製を始めましたが、既存のレシピ通りに作ろうとすると、必要なスパイスやハーブが揃わなかったり、工程に十分な時間をかけられなかったりする問題に直面しました。そこで、工程を省略して時短したり、塩漬けを塩だけで行ったりと、自分の生活環境に合わせた方法へ変えていきました。

その過程では、食材を腐らせたり、煙臭くしすぎたりと多くの失敗も経験しましたが、そのたびに改善を重ね、約15年間にわたって試行錯誤を続けてきました。こうして形になったのが「服部式燻製レシピ」です。

服部式燻製の特徴は、工程と味をできるだけシンプルにすることです。シンプルだからこそ応用しやすく、基本を身につけた後は、読者自身の環境や好みに合わせて自由にアレンジし、自分なりの燻製スタイルを作ってほしい、というのが著者の考えです。

本書は、そのための基礎から応用までを段階的に扱う構成になっています。まず「服部式燻製の基本の基本」やレシピページの見方を説明し、その後、基本の燻製4選から始めて、肉、魚介、惣菜・野菜、さらにチャレンジ向けの燻製へ進みます。後半では燻製器そのものの研究や、燻製作り全体の総まとめも扱い、途中には複数のコラムも挟まれています。

本書も、この考え方を基礎から実践へと段階的に学べる構成です。

  1. 服部式燻製の基本の基本・レシピページの見方 — まず燻製作りに必要な基礎を押さえる。
  2. 第1章「基本の燻製レシピ4選」 — 代表的なレシピを通して基本的な作り方を身につける。
  3. 第2章「肉の燻製レシピ」 — 肉を使った燻製を扱う。
  4. 第3章「魚介の燻製レシピ」 — 魚介類の燻製へ展開する。
  5. 第4章「惣菜・野菜の燻製レシピ」 — 肉や魚以外にも燻製の対象を広げる。
  6. 第5章「チャレンジ燻製レシピ」 — 基本から一歩進んだ燻製に挑戦する。
  7. 第6章「燻製器大研究」 — レシピだけでなく、燻製器そのものについて掘り下げる。
  8. 第7章「燻製作りの総まとめ」 — それまでの内容を整理し、燻製作り全体をまとめる。

さらに各所にコラムが入り、燻製に関する周辺知識も補足されます。

要するに本書は、厳密なレシピを守るための本というより、失敗と工夫から生まれたシンプルな基本を身につけ、それを土台に自分に合った燻製を作れるようになるための実践書として位置づけられています。