目次
- はじめに
- 第1章 脳はどうやってインプットしているのか
- 第2章 脳を最大限にエンゲージする4インプット術
- 第3章 現代を生き抜く力――マルチメディアによる学習法
- 第4章 脳に焼き付く記憶メソッド
- 第5章 インプットの質を上げるモチベーション管理
- 第6章 スタンフォード式 AI時代の情報の見分け方
- おわりに
- 参考文献
- 奥付
要約
本書のテーマは、情報があふれるAI時代において、信頼できる情報を効率よく学び、長期記憶につなげるための「インプット力」を身につけることである。
従来から一般的に行われている勉強法や情報収集法の中には、科学的研究によって効果が確認されているものがある一方で、思っているほど効果のない方法も存在する。本書では、最新の脳科学・心理学や「学びの科学」の研究をもとに、効果の高いインプット方法を選び出して紹介する。
具体的には、本を読む方法、復習方法、動画・ポッドキャストなどのマルチメディア学習、ノートの取り方、学習前の想起など、日常的に使われている学習法を科学的なエビデンスから検討する。単に「たくさん読む」「何度も見直す」といった方法を無条件に勧めるのではなく、脳や心の仕組みに適した学習法を選ぶことを重視している。
ただし、効果的な学習法を知っているだけでは十分ではない。本書ではさらに、インプットを継続するためのモチベーション管理と、AI時代に必要となる情報の信頼性を見極める力も重要な要素として扱う。
情報社会では、どれだけ効率よく記憶できても、覚えた内容そのものがフェイクニュースや誤情報であれば意味がない。そのため、
信頼できる情報を見つける
→ 効果的な方法でインプットする
→ 記憶として定着させる
→ 学習を継続する
という一連の能力が必要になる。
また、変動性・不確実性・複雑性・曖昧性の大きい現代社会では、生涯学習は定年後の趣味としての学びではなく、新しい技術や価値観に適応しながら生活していくために必要な能力になっている。その意味で、現代における重要なスキルの一つが「インプットする力」である。
本書が勧めるのは、紹介された方法を一度にすべて実践することではない。まず自分に使えそうな方法を一つ取り入れ、それが習慣になってから少しずつ別の方法を加えていく。そうして、科学的に効果のある方法を自分自身のインプット習慣として定着させることが、本書の最終的な目的である。
要点:AI時代に必要なのは、単に情報を大量に得ることではなく、「何を信じるかを見極め、効果的に学び、長く記憶し、それを継続する力」である。